【タイトル】

新たな課題に対応した人権教育研究推進校としての取組

【本文】

平成25年度新たな課題に対応した人権教育研究推進校としての取組      【中谷中学校】 1   生徒の現状と課題     本校は目指す学校像に、「いじめを絶対に許さない学校」を掲げて、人権教育の精神を根幹に据えた教育活動を行ってきた。その結果、いじめアンケートにおける「いじめを許さない意識」は年々向上している。しかし、アンケートに答える生徒たちの思いの中には、「良い答えを書けばいい」というものが無いとも言えない。したがって、その意識を更に高め、実生活の中にいじめの起きない環境を自主的につくる実践力をつけさせる必要があると、昨年度の取組から強く感じた。  また、ネットモラルに関する学習は、技術分野を中心に行ってきたが、LINEなど新たな機能からの問題が懸念される。実際に本校においても、昨年度LINEに関わるトラブルが起きている。ネット社会の中で生徒一人ひとりが正しい情報モラルを身につけ、正しい人権感覚で問題事象に対応できる力を各領域から身につけさせる必要がある。       2   研究テーマ     「ネット社会に対応する豊かな人権感覚の育成」       3   ねらい     インターネットや携帯電話などのネット社会や学校生活における人間関係、また、社会一般において人権が侵害されている事象を見極め、その克服に努め、豊かな人権感覚で共に生きる人間を育成する。また、より良いコミュニケーションづくりについて学ぶことで、すべての生徒が自分の良さを発揮できるよう、人権尊重の意識を高める。       4   具体的な実践           (1)研究の概要           (2)各領域における取組        ア 教科(技術・家庭<技術分野>)における取組       ・取組の概要・指導案・生徒用アンケート             イ 道徳における取組        【2年生】・取組の概要・指導案・教師用資料・生徒の感想        【3年生】・取組の概要・指導案・読み物資料・ワークシート・生徒の感想        【1年生】・取組の概要・生徒の感想             ウ 特別活動における取組       ・取組の概要・児童生徒及び保護者の感想等・講演会の様子             エ 総合的な学習の時間における取組       ・取組の概要・生徒及び保護者の感想等       5   成果と課題     2年間を通じてインターネットや携帯電話などのネット社会における人権を内容の中心に据え、生徒の人権感覚の育成を図ってきた。この間にも、ネットを媒体とした多くの事件が報道され、生徒たちのネット環境はめまぐるしく変化している。したがって、学校教育の場で、4領域(教科・道徳・特別活動・総合的な学習)を通じて学習を深められたことは大変意義深いことであった。   (1) 成果   ・ 生徒アンケートを実施することにより、学年によって携帯率が大きく違うことや生徒のネットに対する意識についても差があることがわかった。   ・ 家庭との連携をこれからもより強固なものにしていかなくてはいけないことを実感することができた。   ・ 小学校と連携することで、小学校段階での学びの必要性も小学校の教員と共に考えることができた。   ・ ネット社会でつながりをもつ生徒が多い中、この取組を通して、リアルなコミュニケーションの大切さに気付かせることができた。   (2) 課題   ・ 今後もアンケートを通じて実態を把握し、学習に活かすことが有効である。   ・ ネットとのつながりが大人に見えづらくなっているが、大人が思う以上に子どもたちの間で情報交換がされ、問題がより深刻化していく危険性がある。したがって、保護者や地域の大人がネット社会について、子どもたちと共に考えていく必要がある。   ・ 小学校では高学年においてネットモラルの授業を行ったが、今後も試行錯誤しながら中学校へのつなぎとなる授業展開を考えていく。   ・ 今後も実践を積み重ね、豊かな人権感覚を育む取組を推進していく。      


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